少女が落ち葉を踏むと乾燥した落ち葉は粉々に砕けて消えた。夕陽が山裾に隠れて明るさが失われる。緩んだマフラーを巻き直し、肩掛けのショルダーバッグから懐中電灯を取り出すと光の輪であたりを照らした。
「……怖いわね、やっぱり」
 夕陽が沈むと同時に心細さが少女を襲ってきた。